前作(日本統一14)で東北の問題は一時的に解決しましたが、今度は舞台が福島に移り、西日本睦会の福本との争いが激化していきます。
福本は兄弟分である坂下という男を使って襲撃してきます。更にヒットマンを送ることによって侠和会側は大混乱に陥ってしまいます。
一方、丸神連合の末端である豊中組と侠和会の工藤組系列である財前組が領土争いを始めてしまい、事態の収集が難しくなっていく一方となります。
本作から新章にはいり、新しいキャラクターや新たな火種が盛り沢山。1度見ただけではわかりにくい点も多いかもしれません。
そこでこちらでは、日本統一15のあらすじの中でもチェックしておくべき重要なポイントに絞って、わかりやすく紹介していきます!
「日本統一15」あらすじ。みどころ
丈治の出世と氷室の思い出
川谷の実子である丈治は、これまで健太の元で極道のなんたるかを学び、修行していましたが、本作より、氷室直属(組長付き)の子分となります。
これは事実上の昇格であり、氷室に認められれば重要なポストに就くことは確実。丈治が出世街道に乗ったとも言えます。
更に氷室は丈治を呼び出し、あるテストをします。それは氷室が大宮(三谷組から山崎組に移った頃の先輩)と揉めていた頃の話を実名を伏せて話し、丈治ならどうするのかを問います。
丈治は氷室とほぼ同じ選択を行い、氷室は上司が自分と同じような存在になれることを確信します。
西日本睦会の次期会長選
西日本睦会の会長、高坂が老いを理由に引退します。そのため会内では次期会長を誰にするかで争っています。
会長選は、重鎮達による投票で決まるのですが、会長を狙う福本は、保守的であった高坂と違い、かなり好戦的で、下馬評があまり良くありません。
(他の重鎮達は、西日本睦会が潰れなければそれでよく、強大な武力を持つ侠和会とは争うつもりがない。)
そこで福本は、子分である武闘派の坂下を使い、侠和会との間に火種をつくって対立し、好戦的な自分でなければ、纏められないような状況を作ろうと考えます。
三谷組VS坂下組
侠和会若頭補佐の馬場は、福井の三谷組に相談を持ちかけに逝きます。
馬場が世話しているカタギの建設業者が地元のヤクザと揉めて困っていると相談があったからです。
話を受けた三谷組が調べてみると、坂下組が無茶な騒動を起こして、建設業者を邪魔しており、法外なお金を巻き上げようとしていることが発覚します。
坂下組は非常に態度が悪く、三谷組と一触触発の状態となります。
福島での新たな火種
侠和会工藤組系列の財前と丸神連合の水神会系列である豊中が領土争いをしており、どちらも「自分に大義有り」と怒り心頭。このまま放置しておくと、侠和会VS丸神連合の抗争に発展しかねません。
どちらの組の上層部も今揉める気はなく、氷室と若宮はそれぞれをなだめるべく策を練ります。
しかし工藤組系列である財前は、山崎組系列である氷室のことをよく思っておらず、言うことを聞きたがりません。
同じく豊中も水神会系の自分が丸打系の若宮の言うことをなんで聞かなくちゃいけないのだと思っており、こちらも話を聞きません。
坂下組の凶行
福本はタイミングをみて侠和会を落とそうと考えており、イケイケの坂下に「自分が指示するまで動くな」と命令していました。
しかし坂下は、その命令も聞かず、三谷組の構成員を半殺しにしてしまい、抗争に発展してしまいます。
そこで福本は作戦を変えて、更に協和会を弱体化させるべく、坂下に命令をします。
坂下は、まず三谷組の組長を殺害。次に侠和会会長の工藤にヒットマンを飛ばし、意識不明の重体にまで追い込みます。
氷室は工藤会長暗殺計画の首謀者が坂下組であることまでは突き止めますが、裏に福本がいることまでは気づいていません。
そうしているうちに、今度は氷室の元にヒットマンが飛ばされ、絶体絶命のピンチに陥ります。(本作は氷室が襲われる瞬間で幕を下ろします)
「日本統一15」登場人物
氷室 蓮司
【侠和会】山崎組 組長
日本統一シリーズの主人公。親友の田村と共に極道入りし、川谷の下で日本統一を目指します。
頭が切れる策士タイプで、仲間内には優しく争いを好まない。ただし敵や気に食わない事にはキレやすく暴力的になる一面もあります。
本作のラストで坂下組のヒットマンに狙われ大ピンチに。
田村 悠人
【侠和会】山崎組 若頭
日本統一シリーズのもうひとりの主人公。氷室を慕い、共に日本統一を目指しています。川谷の事も尊敬していますが、どちらかといえば全ては氷室のため。
喧嘩っ早く単純な思考回路にみえるが察しが良いし、仲間思いで忠義にも厚い人物。氷室とは逆に芯は落ち着いており、氷室がうろたえたり、キレた時は全力で支えます。
川谷 雄一
【侠和会】若頭 山崎組総長
氷室と田村の命を救い、極道入りさせた張本人。自身の力だけでなく人を見る目もあり、人情味もある根っからの親分肌。
若頭という身分だったが、工藤の引退により三代目会長になります。早くから氷室の実力を見抜いており、自分の側近とすることで力をつけます。
菅谷 謙太
【侠和会】龍征会 会長
氷室の姉の子で、氷室にとっては甥。あまり考えずに突っ走るタイプで、周りに迷惑をかけることもありました。
氷室に心酔しており、氷室のためなら何でも出来ると考えているあたりは、田村と通じるところがあります。
工藤 雅信
【侠和会】二代目会長
初代の後をつぎ、日本統一2から侠和会の会長として組を引っ張ってきた人物。
自分の地位名声には固執しておらず、すべては初代の夢である極道界の日本統一のために動いています。
福本の配下のヒットマンに襲われ重症を負い、療養せざるを得なくなります。
渡部 圭太
【侠和会】本部長
工藤組系列の極道で、工藤にとっての腹心。山崎組の台頭で部下の不満がたまる一方で頭を痛めています。
本人も川谷や氷室の台頭には快く思っておらず、少しずつ不満を感じている様子です。
彼の不満は後々に大きな問題となって爆発します。
中島 勇気
【侠和会】中島組組長
氷室や田村の指示に従う、いわゆる氷室一派の一員。普段は軽快で冗談も言うような気さくな性格ですが、氷室の敵や組の敵に対してはかなり無愛想な人物。
頭の回転はそこまでよくないようですが、空気は読めるタイプ。
大成 虎雄
【侠和会】川谷組幹部
田村にべったりくっついている武闘派の男で通称「トラ」。かなりの武闘派で頭の方は空っぽな印象。
仲間内での人情話には弱く、女の子にも弱い性格。
坂口 丈治
【侠和会】山崎組 構成員
川谷の実子で、現在は氷室の下で修行中の身。当初はただの暴れん坊でしたが、極道入りして男を磨き、今では聞き分けも良い若手有力株。
父譲りの度胸の良さを持ち、物怖じすることは殆どない様子。
本作から氷室直属の子分となり、出世します。
財前 直也
【侠和会】工藤組幹部
工藤組系列で渡部の部下にあたる人物。思慮が浅く、出世欲も強いために、氷室を敵視しています。
工藤会長が己の保身よりも「侠和会による日本統一」を夢に掲げている事を考えると、不忠の輩とも言えるでしょう。
彼の怒りは次第に渡部に伝播していき、工藤組を破滅の道へと導きそうです。
馬場 伊左雄
【侠和会】若頭補佐
馬場は侠和会のNo3の位置にいる重鎮。野心家で単純そうに見えますが、実は懐の深いところもあり、1世代前の極道を地でいく男といった印象です。
会長やNo2である川谷の心づもりを理解して行動しています。
木島 一茂
【侠和会】幹部
当初は氷室や田村にとっては兄貴分の位置にいましたが、すっかり追い抜かれてしまい焦りを感じている人物。
山崎派か工藤組派かでいえば、工藤組派に属しており、工藤組が川谷や氷室を恨んでいることを知っています。
根は実直であるものの、周りに流されやすく、いざという時の判断力に多少難があります。
三谷 弘志【NEW】
【侠和会】若頭補佐
侠和会若頭補佐で三谷組の組長。同じく若頭補佐の馬場とは兄弟分の中であり、京都に居を構えています。
本作では馬場の頼みで、坂下組と揉めることとなり、最後は殺されてしまいます。
三谷組 若頭【NEW】
【侠和会】三谷組 若頭
三谷組の若頭で三谷の忠実な子分。大森と常に行動しており、本作では三谷の命令で、坂下組と争う事となります。
作中では語られていませんが、三谷が亡くなったことで三谷組の組長を継いだ可能性があります。
大森【NEW】
【侠和会】三谷組
三谷組の若頭補佐で、若頭と常に行動をともにしています。若頭と同じく三谷の忠実な子分の一人で、若頭にも忠義を尽くす侠和会の極道らしい人物。
坂下 惟秀【NEW】
【西日本睦会】坂下組 組長
福本の兄弟分で最近まで服役していた人物。かなりの武闘派で争うことが大好き。
人を見る目はないようで、福本を兄弟分として尊敬していますが、福本は手がつけられないバカとしか思っていない様子です。
坂下組 若頭(?)【NEW】
【西日本睦会】坂下組
坂下組の若頭であろう人物。性格な役職は不明。
地元の建設業者を揺する架空の会社の社長をしている男です。
坂下と同じく、暴力的で暴れるのが大好きなようですが、ある程度頭は回る様子。
折原【NEW】
【西日本睦会】坂下組
坂下組の若頭補佐で若頭共々、地元の建設業者を揺すっています。三谷組に牙を向いたことで、山崎組の田村が仇討ちに入り、傷を負います。
臼井【NEW】
【西日本睦会】坂下組
三谷組の地元の建設業者を揺すった会社の顔役。実際には坂下組の構成員です。
坂下組の若頭は建前上「社長」なのに「兄貴」と呼んでしまって逆鱗にふれ、身内にボコボコにされてしまいます。
建設業者 社長【NEW】
【一般人】
三谷組のお膝元で建設業者を行っている社長。馬場が世話をしている人物であり、今作では坂下組と揉めて頼ってきます。
最終的には田村の手腕で坂下組の事務所は潰されてしまったので、助かった様子。
若宮 猛
【丸神連合】丸神連合局長
日本統一1から登場している関東の極道。当時は性格の悪いイヤな人間でしたが、心変わりして今では度胸も人情もある立派な男。
秋本不在の間、三田組を支えており、氷室とも兄弟分の間柄です。
豊中
【丸神連合】豊中組 組長
水神会系列の極道で豊中組の組長、衝動的な人物で、自分の欲のためには、兄貴分の命令も聞かなくなる問題児。
福島の覇権争いで、工藤組の財前と揉めており、一触触発の状態です。
福本 貞夫
【西日本睦会】会長
広島の極道で、氷室には何度も苦渋を舐めさせられており、恨んでいます。どちらかというと思考を重ねて暗躍するタイプで、一言で言うと卑怯な男。
自分の地位や名声のためなら、なんでもする性格で、自分を兄弟と慕う坂下も道具としか思っていません。
原木 秀一
【西日本睦会】幹事長
福本の腰巾着であり腹心。彼の指示のもと様々な暗殺計画が実行されましたが、いずれも失敗に終わっています。
器としても福本を一回り小さくしたような人物で傑物とは言えません。
アケミ
【一般人】
川谷が務めるバーのママで、川谷の妻。川谷は何度か離婚と結婚をくりかえしているようなので、何度目の妻かは不明ですが、 丈治にとっては義母に当たります。
演じているのは元グラビアアイドルの宮内 知美。
まとめ
ポイント
- 舞台は福島へ。福本が本格的に動き出す
- 坂下を利用して、侠和会幹部暗殺を図る
- 一方、末端同士が丸神連合と揉め始める
福本は協和会を落とすべく、直接対決ではなく、ヒットマンを次々と飛ばしてきており、侠和会は大ピンチ。
さらに丸神連合との火種も次第に膨れてきており、大混乱となりそうな予感が漂います。
本作ラストでは氷室がヒットマンに襲われるシーンで終わっているため、次作の日本統一16では、ヒットマン事件の続きから始まっていきます。