日本統一39では、侠和会のライバルである、丸神会の内輪もめが架橋に入っていきます。
前作で菊村が川谷の妻、美南を拉致した事が任侠道に反するとされ、「辰巳も関わっているのでは?」と侠和会と丸神会の両陣営で疑われ始めます。
また菊村の死体が行方不明になっている事も疑問点となりますが、こちらが思わぬ方向に…
今回はそんな日本統一39のエピソードを重要なポイントに絞って解説、あらすじをご紹介いたします。
「日本統一39」あらすじを解説
武器商人のジミー尾形
氷室と田村は横浜の頃から知り合いである武器商人のジミー尾形と会います。
氷室はジミーから大口径のリボルバーを購入し、その威力の高さに大満足。(もしかしたら今後、この銃の威力が大きなカギとなるかもしれません)
またジミーによると、菊村の配下だった連中は口が軽くてずさん、極道ではなく、中国製の銃ばかりを使っていたことが判明します。
そのことから氷室と田村は、壊滅させたはずの半グレ集団「コブラ」の残党が暗躍しているのでは?と疑い始めます。
氷室の一派は、前作で死んだはずの菊村の死体が無いことに違和感を持ち、地元で死体処理が得意な土建屋の近藤社長を問い詰めますが、近藤社長は知らぬの一点張りです。
山村の恩人である老夫婦
侠和会の山村には、幼い頃にお世話になった韓国人の老夫婦がいました。
山村は非常に恩義を感じており、時間が空けば彼らに会いに行っているようです。
妻の方は末期がんで余命幾ばくもなく、夫は老体に鞭をうって働きにでています。しかし夫はある日を堺に帰ってこなくなり、山村は心配します。
妻は夫が帰ってこない理由に心当たりがあるようですが、山村にはごまかしておしえてくれません。
実は夫は、前作で重症を追った瀕死の菊村をみつけた人物でした。この事を近藤社長に報告したところ、菊村を誰にも教えずに介抱されるように指示されたようです。
元気になった菊村は「俺が生きていることを知っている人間は少ないほうが良い」と夫を殴り殺してしまいます。
近藤社長は今の所、侠和会の子飼いという立場ですが、現状に不満を持っており、菊村を後押ししてもっと旨味のある立場になろうと考えています。
丸神会と辰巳
丸神会の辰巳は菊村が死んだと思い、より一層、侠和会への復讐の念を強くします。
辰巳は丸神会上層部に菊村と繋がっていた事をばれないように、コブラのリーダーである刈谷には中国に帰るように言い渡した後、上層部の許可なく侠和会を襲い始めます。
これにより、名古屋では侠和会系列、遠藤組に死人が出てしまいます。
一方丸神会の上層部は、菊村が起こした侠和会会長川谷の妻を拉致した事件が「任侠道に反する悪手」と考えており、侠和会に詫びを入れなければいけないと考えているほど。辰巳も菊村に繋がっていたはずと疑っています。
丸神会の小野寺は、辰巳の尻拭いとして遠藤組に詫びを入れに行きます。そこで氷室と出会い、「菊村の子分は、コブラだった」「辰巳の暴走に困っているのは知っている」と言われ、「こちらも拉致事件の真相を知るために、調べさせてもらう」と言い渡されます。
沼津の迫田
辰巳と沖田はそれぞれの言い分を告げるべく、丸神会の会長である三田のもとに向かいます。
三田は拉致事件に関して、非常に遺憾に思っており、侠和会に協力して拉致事件の真相や菊村の配下達を調べて突き出さなければならないと考えています。
そしてかわいい子分である辰巳に「お前本当に、菊村に協力していないんだな?」と辰巳に問います。辰巳は真相を隠し、「協力していません」と言います。
そして名古屋の抗争の決着は、辰巳ではなく、沼津の迫田組長にお願いしようという話になります。
沼津に本拠地をかまえる迫田組の迫田組長は丸神会の三田も本来であれば頭の上がらない、関東の大物です。
迫田組は今の所、丸神会の傘下ではなく、「座布団争いなのであれば協力したくない」と言いますが、小野寺は「座布団なんてどうでもいい」「三田会長に現状を理解してほしい」「辰巳の暴走をとめてほしい」とお願いされ了解します。
今回の騒動をきっかけに、迫田組は丸神会に入ることとなり、迫田は名古屋の騒動にケリをつけ、辰巳を調べ上げることを決めます。
復活の菊村
辰巳は、コブラの刈谷やその子分が未だ日本に居ることを知り、激怒して彼らの根城に向かいます。
するとそこには、一命をとりとめた菊村がいました。ただし菊村は事故の後遺症なのか頭のネジが一本抜けており、狂乱状態に近い印象です。
辰巳は菊村の現状にショックを受けるも、菊村と共に行動し「地獄におちる」と決めます。
辰巳と菊村は刈谷に命令し、武器を仕入れるように言います。あいては武器商人のジミーです。
ジミーはコブラの残党から連絡があったと氷室たちにリークし、武器の売買の現場についてこさせます。
刈谷は、武器商人を殺して武器を奪い、菊村から武器代としてもらった代金をそのまま頂こうと考えていましたが、氷室たちに反撃され失敗します。
しかしそこに菊村が現れ、武器を奪って逃げていきます。氷室と田村は菊村が生きていたことに驚きます。
辰巳、破門になる
刈谷が迫田組の岩尾に捕まり、尋問されすべてを吐いた後で殺されます。
これにより、丸神上層部は辰巳と菊村が繋がっていた証拠を手に入れたこととなります。三田は可愛がっていた辰巳の実情にショックを受けます。
沖田に「コレで終わりだな!」と言われると、辰巳は逆上して沖田に向けて発泡しますが、三田が身を挺して守ります。
これにより三田は重症を負い、辰巳は丸神会から破門されてしまいます。
迫田組は侠和会にたいし、「辰巳が破門となったので、もう調べることなんてないよな?関東(茨城・横浜)から撤退しろ!」と言いますが、氷室がそれを断ることで日本統一39は幕を閉じます。
「日本統一39」登場人物
氷室 蓮司
【侠和会】若頭・龍政会会長
氷室は日本統一シリーズの主人公ともいうべき人物。
知略にたけた頭脳派ですが、実は喧嘩も強く、本気をだせば田村より強いと田村自身が語っています。
本作では、新しい敵、迫田組と対峙することになります。
田村 悠人
【侠和会】本部長
田村は氷室に続く準主役の人物。喧嘩っ早く単純ですが仲間には情が厚く、頼れる兄貴分です。氷室がキレた時に抑えられるのは田村だけで、場合によっては田村のほうがずっと冷静です。
わりと刹那的な考えをしており、地位や名声には殆ど興味なし。氷室や川谷、仲間が楽しく生きられればそれでいいと考えているようです。
川谷 雄一
【侠和会】会長
川谷は、侠和会の3代目会長。日本統一1作目では侠和会内の山崎組若頭という立場でしたが、どんどんと出世しトップになりました。
極道としてはとても優秀な人物ですが、女関係のトラブルが多い印象です。
山村 義明
【侠和会】謙勇会 理事長
日本統一37から活躍しだしたルーキー。トラや田村と行動することが多い武闘派で、喧嘩も強いタイプです。
本作では幼い頃に世話になった老夫婦がいることが明らかになります。
そのうちの夫の方は、瀕死の菊村を介抱したことで殺されてしまうのですが、本作ではその事実を知りません。
●中島 勇気
【侠和会】中島組組長・四国ブロック長
中島は、氷室に従う部下の一人。氷室と田村からの信頼も厚く、彼自身も忠義に厚い人物です。
派手に手柄を上げるタイプではありませんが、独断専行するようなこともなく、サポート力抜群です。
氷室チームの中ではバランスの取れた人物で、知恵も戦闘力もそこそこあり、事あるごとに氷室から指令をうけては忠実にこなしていきます。
● 川上 章介
【侠和会】山崎組若頭補佐
川上は中島と同じく、氷室と田村をずっとサポートし続けてきた人物。一度は刑務所にお世話になったこともありますが、復帰後も前と変わらず支え続けています。
氷室も「いつも損な役回りをおしつけてしまう」と語っていますが、本人は気にしておらず、氷室と田村のために身を粉にして働く、縁の下の力持ちです。
●坂口 丈治
【侠和会】山崎組 四代目組長
坂口 丈治は川谷の実子。現在は山崎組組長という立場にあります。登場当初はただのチンピラのような性格でしたが、氷室や田村に触れて成長、いまではりっぱな極道となっています。
侠和会の初代会長の実子、権田 陵一とは良いライバル関係で、お互いに意識しあい、どちらが先に出世するか争っている節もありましたが、現在では良き親友でした。
●大成 虎雄
【侠和会】川谷組幹部
田村からは「虎」と呼ばれている田村の子分。氷室に懐いていないわけではないが、どちらかといえば田村にべったり。
田村をもう少し可愛く、かつお馬鹿さんにしたような性格で、粗暴な部分もあるが情に厚く、人情沙汰には弱い様子。
武闘派で田村と一緒に戦うことが多い印象で、何気に戦闘時の反応は早く、田村の良いフォロー役となっています。
●石沢 勇将
【侠和会】山崎組 若頭補佐
中島と同じく氷室や田村の指示に従う、いわゆる氷室一派の一員ですが、あまりこれといった見せ場は今の所ありません。
中島とおなじく、神戸の暴走族でしたが、氷室たちに惚れて付いていき、そのまま極道になりました。
●長谷川 大介
【侠和会】直参 長谷川組組長
長谷川は今の所、大きなエピソードもありませんが、直参組組織の組長であることから、地位が高いことが伺えます。
石沢や丈治、トラと行動することが多いようです。
三田 太源
【丸神会】ニ代目会長
三田は丸神会を統べる会長。熟考に熟考を重ねて行動するタイプで、衝動的な行動を嫌う。
会の事を第一に考えており、己の身可愛さに行動することはない様子。
政治家との癒着にはこりており、今後は極道らしく生きると決めています。
本作では、辰巳がかばいきれない罪を犯したことを知り、破門にします。
沖田 学
【丸神会】幹事長
沖田は、丸神会のNo2ともいうべき人物。三田の指示通りに動いており、時に冷徹な判断もできます。
三田にかわり丸神会の執行部を動かすことも多いのですが、型破りな部下が多く、頭を悩ませています。
どちらかといえば穏健派で、物事は慎重に動かしたいと考えています。
●小野寺 和昌
【丸神連合】理事長補佐・極山会ニ代目会長
東北の的屋系極道をまとめる極山会の2代目理事長。平川や植木とは馴染みのある人物。
沖田派に属する穏健派で、菊村とも仲が悪い様子です。特にココ最近は辰巳の尻拭いばかりをさせられ、疲れ果てています。
菊村 重政
【丸神連合】幹部・鶴見組組長→絶縁
前作で川谷の妻を誘拐し、失敗して瀕死の状態に追い込まれます。
当初は死亡したと思われていましたが、実は生きており、侠和会への復讐をあきらめていません。
ただ事故の後遺症で、以前よりもさらに凶暴になっており、なかば狂乱状態です。
辰巳 龍三
【丸神連合】三田組 幹部→絶縁
三田組に所属している武闘派で、三田会長に心酔している人物。
菊村と組んで妥当侠和会に燃えており、沖田派とは仲が悪い状態でした。
本作で、絶縁状態の菊村と繋がっていたことが露呈し、更には三田会長に怪我を負わせてしまい、絶縁となります。
刈谷
【半グレ】「狐武羅」リーダー
日本統一32で登場した半グレ集団「狐武羅」の残党をまとめるリーダーですが、人の言うことはあまりきかないタイプのようです。
菊村、辰巳にたいしてもメリットがあるから手下となっているだけの様子で、本作でもこっそりと菊村のお金を盗もうとします。
最終的には迫田組につかまり、尋問されて殺されます。
迫田 常夫【NEW】
【丸神会】迫田組 組長
関東では名のしれた大御所の極道。丸神会とは水神会と丸打組が合併する前からの仲であり、大きな力を持っています。
辰巳の処分を巡って丸神会に頼られ、丸神会入りし、今後侠和会にとって大きな壁となりそうです。
岩尾 英輔【NEW】
【丸神会】迫田組 若頭
迫田の右腕となる人物で、迫田の命令通りに動く冷徹な男です。
今の所冷静沈着な殺し屋のような態度をとっており、非常に恐ろしい人物のようです。
ジミー尾形【NEW】
【武器商人】
氷室とは横浜時代からの知り合いである武器商人です。
元アメリカ兵の父を持ち、非常に陽気で食えない性格をしています。
本作では氷室に情報を渡すだけでなく、大口径の銃をプレゼントします。
近藤社長【NEW】
【一般人】近藤建設社長
侠和会に囲われている、建設会社の社長です。
建設現場で起きた死亡事故などを隠蔽しており、非常に悪どい人物のようです。
実は侠和会に搾取されている現状に腹を立てており、瀕死の菊村に協力して立場をよくしようとかんがえています。
山村の恩人夫婦【NEW】
【一般人】
山村が幼い頃、面倒をみてくれていた恩人となる老夫婦。
妻の方は末期がんで余命幾ばくもない状態となっています。
夫は、非常に優しい人物ですが、瀕死の菊村を介抱したことで、菊村に証拠隠滅のため殺されてしまいます。
美南
【一般人】川谷の妻
美南は、元々は小料理屋の女将でしたが、現在は川谷の妻となっています。
侠和会にとっては良い姐さんとして慕われており、大切にされています。
前作で一時誘拐されてしまうものの、極道の妻らしい強気な姿勢を見せます。
まとめ
ポイント
- 菊村と辰巳は侠和会と丸神会両方に追われる立場。今後どうなるのか
- 迫田組と侠和会が正面衝突しそう。次作でのキーポイント
- 銃撃を受けた三田会長はどの程度のダメージなのか?(引退?軽症?)
- 山村は老夫婦の敵をとれるのか
今作で棚上げされている抗争は大きくわけて2つ。丸神会を破門となった菊村&辰巳が今後どうするのかと、対侠和会の矢面にたった迫田組との戦いです。
特に侠和会の山村は、菊村によって自分の恩人が殺されていることをまだしらないので、次作で敵が討てるのかが大きな見どころとなりそう。