「日本統一外伝 川谷雄一」は日本統一1より約3年前から始まる前日談です。主人公は川谷となっていますが、若かりし頃の氷室と田村も登場します。
これまでの日本統一で語られなかった歴史が語られる一方で、日本統一36に繋がるエピソードも含まれており、日本統一ファンであればチェックしておきたい作品です。
1本に多くのエピソードが含まれているため、難解な部分も多いので、ここではポイントに絞ってあらすじを詳しく解説していきます!
本作で初登場する新キャラクター「マサチカ」は、シリーズの中でも屈指のコメディキャラなので新しいファンが出てくるかも。
ポイント
- 氷室たちと出会う前のエピソード
- 川谷と三上の過去が明かされる
- 旧侠和会本部「神戸」を舞台に描かれる
なお、本編の配信は楽天TVの独占となります。「どうやって視聴するのか」「どんなエピソード」になるか詳しく解説していきます。
「日本統一外伝 川谷雄一」あらすじ
「日本統一1」より3年と3ヶ月前
【横浜】この頃の氷室と田村は、相徳高校という学校に通う1年生だったが、喧嘩負け知らずで有名な存在で、地元の不良の中では恐れられていました。
ある日、いつものように街で適当にすごしていると、さくら高校に通う3年のマサチカという男に喧嘩を売られるも返り討ちにします。
ちなみにマサチカは「高校を卒業したら、地元極道の安西組に入り、若宮の下に付くんだぞ!」と自慢しています。
【神戸】この頃の川谷は既に侠和会山崎組の若頭ですが、好き勝手暴れては酒を飲んだり女と遊んだりしている遊び人です。
ある日、中村組という敵対組織の幹部をボコボコにし、その夜は腹心の村上を連れて、三上が経営するキャバクラで遊んでいました。
川谷と村上は全然お金がなく、店のツケを増やすばかりです。
そこに侠和会上田組内、三上組組長の三上が舎弟頭の大宮を連れて現れます。
川谷と三上は友達のような関係ですでにかなり仲良しですが、大宮は三上に甘えてタダ酒を食らっている川谷が気に食わない様子です。
中村組と侠和会
川谷と大宮の間で軽いひと悶着が会った後、再び落ち着いて飲もうとします。すると今度は中村組の中村が現れ、「よくもウチの者を可愛がってくれたな!」と落とし前をつけにきます。
中村は「20万円よこせば許してやる」というのですが、ここで川谷は一計を案じ「金を返したいのは山々なのだが、今は金が無い。」「50万取れる案件があるのだが、相手が怖くて、中々取りにいけない」と言い、手本を見せてくれれば40万円渡すと言います。
中村が「情けないやつだ!俺が手本を見せてやる!どこのどいつから50万円もらえばいいんだ?」というと、川谷は大宮を指差します。
中村が子分を連れて大宮の元に行くとロクに話も聞いてもらえず、ボコボコにされてしまいます。大宮は川谷のただ酒の一件で機嫌が悪かったようです。
中村は大宮に逆に50万円請求され、さらに川谷の飲み代のツケまで背負わされて、100万円も請求されてしまいます。
中村組壊滅
中村が事務所に帰って兄貴分であるゴンドウに助けを求めると、ゴンドウはこれから3年間刑務所に入るのでムリと言われます。
その代わりにシー・キエンという中国マフィアを紹介されます。彼は中国から流れる麻薬と売春を斡旋しており、中村組にも利益を生むと言います。
ある日、川谷が街を歩いていると、怪しい中国人に売春婦のメイファを紹介され、川谷は買ってしまいます。しかしこの売春行為が行われた場所は三上組のシマであり、三上組に喧嘩を売る行為となります。この事件は偶然ではなく、中村が川谷と三上を対立させるために考えた策略でした。
しかし川谷と三上は仲違いはせず、川谷、三上、大宮の3人でメイファに事情を聞くことにします。メイファは中村組に使われている売春婦であり、不当なやり方で借金を負わされた挙げ句、麻薬漬けにされて食い物にされていることがわかります。
元々侠和会は薬物NGの極道グループなのですが、大宮は女を食い物にするやり方も気に食わないと激怒し、「必ず助けてやる」と大暴れキャラにしては珍しく優しい言葉をかけます。
3人は一気に中村組の事務所に乗り込み、シマ荒らしとメイファの件を両方片付けるため組を壊滅させますが、シー・キエンは逃げてしまいます。
「日本統一1」より5ヶ月前
【横浜】氷室と田村は高校を中退しており、鳶職人として就職するはずでしたが、出勤当日「金が安い」「人に使われるのは嫌だ」とふたりとも辞めてしまいます。
ここに安西組に入ったばかりのマサチカが現れ、氷室と田村に喧嘩を売ってきますが、逆に飯をおごれと脅します。すると今度は、マル暴の通称「キンパチ」が現れ、3人に偉そうに説教を始めます。
怒りを感じた氷室と田村は安西組を名乗ってキンパチを半殺しにしてしまい、マサチカはその罪の濡れ衣を着せられて刑務所行きになります。
マサチカは刑務所に入ると「マル暴に喧嘩を売ってムショに入った極道」として自慢気に過ごす日々でしたが、その中で中村の兄貴分であるゴンドウに出会います。
ゴンドウは出所間近で、出所したら侠和会を潰してやる!と息巻いています。
ゴンドウの出所
【神戸】壊滅したはずの中村組がまた三上組のシマで金を稼ごうとし始めます。どうやら出所したゴンドウが元中村組を束ねて打倒侠和会をかかげて動き出したようです。
大宮はこの時、メイファと結婚して2人の子供がいましたが、そこをゴンドウに「あのビッチと結婚して子供こさえたのかよ」とバカにされ、ブチ切れてゴンドウを半殺しにします。
大宮はそのままゴンドウ組を壊滅させようと準備を始めると、三上に「待った」をかけられてしまいます。
ゴンドウ組のバックには京都の島田組2代目実子の島田富士夫がおり、島田は三上の親分である上田組組長、上田秀次と仲がよく上田に止められた様子。ゴンドウ組は利益の幾分かを上田に献上する流れになっているようです。
「京都がなんだ!」と大宮は激怒し、街でも暴れて川谷や三上の言うことを聞きそうにもありません。この様子をみた川谷は「大宮は危ない。いずれ三上の手で大宮を殺さないと行けない日がくるかも」と予言します。
「日本統一1」と同時期
安西組を潰した氷室と田村は、横浜を追われて、どこに逃げるか考えます。
(※日本統一1で語られていますが、健太が安西組の闇金に金を借りて揉めたせいです)
そこに出所したばかりのマサチカが現れてまたも2人に喧嘩を売ろうとするが、二人はマサチカの境遇が可哀想になってきて優しい言葉をかけます。
氷室は「先輩は極道にむいていない。ゲーセンのバイト紹介する」と優しく声をかけますが、マサチカは「同情なんかするな!」とどこかにいってしまいます。
マサチカは関西に行き、刑務所時代に知り合ったゴンドウを便りますが、ゴンドウに言いように使われ、大宮を狙う鉄砲玉の役を任されます。
この頃大宮は、三上の言うことも聞かず、ゴンドウ組に喧嘩を売っては暴れまわっており、それを止めに来た村上も殴り倒してしまう始末です。
大宮の狂犬っぷりが危ういと感じた川谷は三上に「大宮はたとえ破門にしても手がつけられなくなるだけ。殺したほうがいい」と助言しますが、三上は「あれでもいいところがあるやつだ。まってくれ」と嫌がります。
その直後に大宮が現れ、川谷は大宮を殴り飛ばしかかっていきます。大宮は川谷に仕返しをしようと追いかけ、三上は大宮を追いかけて出ていきます。
そこに鉄砲玉となったマサチカが現れ、大宮を撃とうとし、三上が盾になって重症を負います。
この頃、氷室と田村も神戸に逃げてきており、地元の麻薬の売人から金を巻き上げていました。そこに川谷が現れて氷室と田村に初めて会います
川谷の約束
マサチカが事務所に戻ると用済みとばかりにゴンドウはマサチカを殺そうとし、マサチカは逃げ出します。
ある店に逃げ込むと、そこはたまたま氷室と田村のたまり場で、地元のチンピラである中島や石澤までいます。氷室達はマサチカを守り、ゴンドウ組の追手を返り討ちにします。
その後氷室はマサチカに「まもってあげる」「横浜に返してあげる。」と優しい言葉をかけ、マサチカは「極道やめてゲーセンでバイトする!」と会心します。
しかしそこに川谷が現れ「マサチカをよこせ」というが氷室は「絶対に渡さない」とマサチカを守ります。
川谷は氷室の男気に惚れて「マサチカの命まではとらない。裏にいるゴンドウを倒すだけ」「もしマサチカになにかあったら死んで詫びる」と約束します
この言葉に氷室とマサチカは納得し、マサチカは三上組の事務所に連れて行かれます。
マサチカの死とゴンドウ組壊滅
川谷は約束を守り、「三上の仇!」とマサチカを殺そうとする大宮を止めます。重症から復帰した三上もマサチカを殺す必要はない、ゴンドウを倒せと言い、しぶしぶ納得します。
川谷と大宮はゴンドウ組を倒そうとするが、今度は九州の至誠会の川端会長から「待った」が入ります。ゴンドウが至誠会に泣きついたようです。
至誠会は侠和会と親戚付き合いの仲であり、川端会長の顔に泥をぬるわけにいかないと三上は拳を下ろします。
「また止められるのか!」と納得できない大宮でしたが、川谷は「三上組とゴンドウ組との手打ちに山崎組は関係ない!」といってゴンドウ組を潰しに行くと言い、結局大宮もついていきます。
この頃、マサチカは川谷のおかげで開放されたのですが、ゴンドウ組(中村の手下)に殺されてしまいます。氷室達は川谷に殺されたのだと勘違いします。
マサチカの死に憤怒した氷室は、「もしマサチカになにかあったら死んで詫びる」と約束した川谷の元にいきますが、殺した相手はゴンドウ組だと知ります。
ゴンドウ組に乗り込んだ川谷と大宮は大暴れして壊滅状態に追い込みますが、マサチカを殺した犯人が逃げてしまいます。しかしこの男は氷室と田村に捕まり、追いついた川谷に殺されます。
一方大宮は重症を負ってしまい、逃げられなくなったので、ゴンドウ組との抗争の責任を全部かぶって刑務所に入ると言います。
登場人物
川谷 雄一
【侠和会】山崎組内・川谷組 組長
のちに侠和会のトップに上り詰める才気あふれる男です。普段は冗談好きな気のいい人物ですが、ここぞという時は厳しい判断もできる切れ者。人を見る目があり、本編では氷室や田村に才能を感じ、侠和会入りさせました。
外伝編では山崎組内の男として描かれており、神戸に巣食う中山組や中国マフィアと対立していきます。
三上 哲也
【侠和会】上田組内・三上組 組長
三上は川谷とは別の直参組織に所属している極道で、どちらかといえば人情派で仲間内には優しく面倒見も良いタイプです。本編シリーズで語られた大宮の悲劇がなければ、今も侠和会の重鎮として君臨していたかもしれません。
今回の外伝でも語られますが、クスリがご法度の侠和会の中でも特にクスリを嫌っている人物で、舎弟頭の大宮とともにシマ内を荒らす中山組と敵対していきます。
人気度の高い人物で、日本統一36で再登場します。
大宮 和也
【侠和会】三上組 舎弟頭
大宮は三上への忠義が熱い男で、盃の重さを重視する硬めの極道です。闘争心が強く、暴れ始めたら手のつけられない狂犬ぷりを発揮しますが三上を裏切ることはしません。
本編シリーズでは、三上を裏切った氷室(大宮の勘違い)を許すまじと暴動を起こし、氷室を殺しかけたところで、三上の手により殺されてしまいます。
本作でなぜ刑務所に入っていた理由が明らかになりました。
氷室 蓮司
【一般人】
日本統一シリーズ本編の主人公。
頭が切れる策士タイプで、仲間内には優しく争いを好まない。ただし敵や気に食わない事にはキレやすく暴力的になる一面もあります。
実の父が関東でも有名な極道組織の組長だった関係で、学生時代も荒れていました。
田村 悠人
【一般人】
日本統一シリーズ本編のもうひとりの主人公。
喧嘩っ早く単純な思考回路にみえるが察しが良いし、仲間思いで忠義にも厚い人物。氷室とは逆に芯は落ち着いており、氷室がうろたえたり、キレた時は全力で支えます。
学生時代から氷室とつるんでいましたが、氷室より更に家庭環境は悪かったようで、喧嘩に明け暮れていた不良でした。
●村上 良彰
【侠和会】川谷組 幹部
本編では氷室や田村より先に侠和会にいた先輩極道ですが、己の才覚に自信がなく、侠和会内のクーデター時に問題を起こし自ら引退しました。
本作では大宮にぶっ飛ばされるシーンがありますが、日本統一5では大宮に拐われて半殺しにされており、何かと因縁があります。
●中島 勇気
氷室や田村の指示に従う、いわゆる氷室一派の一員。普段は軽快で冗談も言うような気さくな性格ですが、氷室の敵や組の敵に対してはかなり無愛想な人物。神戸で暴走族していたときに、氷室たちと出会いました。
●石澤
中島と同じく氷室や田村の指示に従う、いわゆる氷室一派の一員ですが、あまりこれといった見せ場は今の所ありません。中島とおなじく、神戸の暴走族でしたが、氷室に惚れて仲間入りする男です。
中村【NEW】
【極道】中村組 組長
神戸にいる侠和会とは別の極道組織の組長ですが、弱小でお金もない様子。中村組が崩壊した後は、ゴンドウの組に吸収されます。
●中村の子分【NEW】
【極道】中村組 幹部
中村組が壊滅した後は、ゴンドウ組に鞍替えした人物。マサチカを殺した人物でもあり、最後は氷室と田村に捕まって、川谷に殺されます。
ゴンドウ【NEW】
【極道】ゴンドウ組 組長
中村の兄貴分であり、悪知恵ばかり働く、汚い男です。マサチカを鉄砲玉につかって大宮を襲わせ、逆に壊滅させられてしまいます。
シー・キエン
【中国マフィア】
ゴンドウ組と繋がりのある中国マフィアで、薬物や売春を斡旋している様子。本作ではすぐに逃げてしまって、その後は語られていないので、日本統一36以降で再登場するかも。
●メイファ【NEW】
【一般人】売春婦
シー・キエンに騙され中国から連れられてきた売春婦です。薬物漬けにされていましたが大宮が助けます。後に大宮との間に2人の子供をさずかります。
マサチカ【NEW】
【安西組】組員
マサチカは元々は横浜の不良でしたが、安西組にはいり極道となりました。安西組が氷室達に潰されたことで、一般人になってしまい、最後は中村の手下に用済みと殺されてしまいます。
過去にも登場したキャラクターたち
●島田 富士夫
【島田組】2代目実子
京都の有名な極道組織の2代目候補です。後に上田と手を握って信闘会という新団体を作り、侠和会に戦いを挑みます。
●上田 秀次
【侠和会】上田組組長
上田は三上の父親分にあたる男ですが、京都の島田組とは前々から仲が良い様子です。のちに新体制についていけなくなった上田は、反旗を翻し、侠和会に戦いを挑みます(日本統一2より)
●山崎 義政
【侠和会】山崎組 組長
山崎は川谷の父親分にあたる男ですが、柔和で話しやすく信頼も熱い人物。本編で信闘会のクーデターにより殺されてしまいます。
●若宮 猛
【安西組】若頭
若宮は元々は横浜の安西組にいた極道で、汚いやり口をこのむ男でした。のちに秋元の下に付き、心を入れ替えて氷室とも兄弟分になります。
●川端 忠雄
【至誠会】初代会長
川端は九州に居をかまえる極道で、極道会でもかなり発言力の高い人物です。極道同士の争いの仲裁に入ることがおおいですが、本編の途中で急死します。
「日本統一外伝 川谷雄一」 基本情報
一話15分で全5話構成となります。
合計で75分となるので大体本編の1本分の長さです。動画配信サービスでは「楽天TV」のみです。詳しくみていきます。
視聴方法
楽天TVは月額費用なしで視聴できるサービスでして、楽天会員であれば、すぐに利用することができます。
費用は本作品の視聴費用だけ。全5話パックで2200円です。なお購入後は期限なしでみれるので、いつでも何度でも視聴できます。
購入ボタンを押すと、注文手続きに進みます。ログイン→支払い選択の順です。
なお、購入は今から受付しています。実際に視聴できるのは10月25日以降です。なおパック購入者限定で記念イベントもあるようです(詳しくは後述します)
ちなみに、DVD販売もありまして、購入できるのはアマゾンだけです。
DVD購入方法
料金は2600円ほど。楽天TVでみた方が若干安いです。通常版と初回版の2つがあり、キャラクター相関図シートと特別なシールのつく特典があります。
まとめ
ポイント
- 外伝の結末から数ヶ月後、氷室達は侠和会入りする
- 三上、大宮の子どもたちは36で再登場する
- 本作での疑問「シー・キエンはどこにいった?」
日本統一外伝で特に重要なのは、大宮の生き様とその妻子の誕生です。
大宮は刑務所入りする時に三上に「妻子の面倒をおねがいしたい」といっており、その後どうなったかが日本統一36で語られるようです。
それとは別に疑問なのが、ゴンドウ組や中村組と関わりのあったシー・キエンという中国マフィアです。日本統一36の予告編では登場していませんが、本作(外伝)の途中で逃げ出したのは不可解なので再登場するかもしれません。