日本統一22は、つまらない事件から青森で極山会と丸神会系列の豊中組が揉めはじめ、侠和会と丸神連合の代理戦争が勃発しそうになり、日本統一12~14に登場した平川が再登場します。
上記の事件と同時進行で、渡部たちの暗躍活動が日増しに膨れ上がり、木島がとりこまれていく様子も見所の一つ!
また、本作のラストでは、全エピソードでもめずらしい、氷室による暗殺アクションが描かれており、氷室ファンならぜひ視聴していただきたい内容となっています。
ここでは「日本統一22」のあらすじから登場人物、おさえておくと楽しめる重要なネタバレから隠れた伏線まで、詳しくまとめていきます。
「日本統一22」あらすじを丁寧に解説
青森で極山会と丸神会が揉める
青森県で、地元のテキ屋系極道である極山会と丸神会系列の豊中組が些細な喧嘩から極山会側に死人を出してしまい、揉めます。極山会側では会長の松永の元で会議が開かれ、 進友会会長の平川は徹底抗戦をすべきと進言しますが、植木組組長の植木は事を荒立てるべきでは無いと考えます。
植木は日本統一4で語られた刑務所内のエピソードで氷室と兄弟の契りを交わしており、氷室に助けを求めます。一方で豊中組の方は、棟方が交渉の場につくこととなり、お互いにおとなしく収めようと努力します。
しかし極山会側は進友会の子分達が、丸神会は豊中組が大人しくできず、揉め事の火は大きくなるばかりとなってしまいます。
氷室と滝島が会談
氷室は、青森の抗争を収めるべく、単身で滝島(初代丸神会会長)の元に会いに行きます。
滝島にとって氷室の父である藤代正光は兄弟分であり命の恩人。その息子の願いとあって、出来る限りは助力すると答えてくれます。
滝島は極山会会長の松永と縁深く、直接丸く収めるようにお願いする形をとるようです。
工藤組の残党の暗躍
工藤組の残党は、倉本建設社長の倉本の入れ知恵や誘惑によって、川谷や氷室を妥当すべく水面下で動き出します。
手始めに、若頭補佐の木島を金の力で取り込もうとしますが、木島も最初の頃は嫌がります。しかし、三代目新体制の人事において力を失い、自分より若く経験の浅い渋谷の部下になってしまい、不満が募っていくばかり。
次第に工藤組の誘惑にはまり込んでいってしまいます。
丸神会の内部分裂
丸神会にとって、侠和会は恐るべきライバルのはず。しかし氷室を慕う棟方や氷室と兄弟分の契を交わしている若宮には納得がいかないというものが出てきます。
筆頭は、武闘派の鶴見と、侠和会のせいでシノギが減っている苗村。特に苗村は不満度が高く丸神会の会合でも声を荒げます。丸神会会長の三田は、今は争う時期ではないとたしなめますが、苗村は全く納得できません。
川上の出所
氷室や田村にとって学生時代からの子分である川上が出所します。川上は地位や名声にはあまり興味がなく、出所後も氷室や田村の力になろうと奮闘するのみ。
氷室は今、川谷の実子である丈治を鍛えて山崎組の四代目にしようと考えています。山崎組は川谷が属していた組でニ代目は川谷自身が組長だったので、川谷にたいする恩返しの意味もあるようです。
そこで川上は、氷室の意思を汲んで丈治を厳しく躾ける汚れ役を演じ、丈治の心に山崎組の跡目を狙うやる気を出させます。
豊中組が暴走。事態は悪化へ。
豊中組は母体である丸神会から大人しくするように言われていました。しかし既に子分の一人が殺されている組長の豊中は怒り心頭。遂には独断で進友会の組員を何人も殺害してしまうなど、手に負えない状況となってしまいます。
豊中は今後の立場や丸神会にどうおもわれるかはどうでもいいようで、とにかく敵を討ち極道としてのプライドを保ちたいだけの様子。
結果として、極山会は交戦派の平川に動くように指示。丸神会は豊中組を破門とし、豊中組の行動は丸神会の意思ではないと切り捨てます。
侠和会の思惑
川谷は元々、極山会を簡単に勝たせるつもりがありませんでした。極山会を丸神会にぶつけることで極山会を衰退させ、そのスキに全国のテキ屋系極道を侠和会に吸収してしまおうという腹づもりです。
この計画をすべて知っているのは氷室のみで、極山会VS丸神会の構図をつくるべく、氷室は丸神会幹部の男を自らの手で暗殺します。同時期に田村も動き、豊中組の組長や幹部をすべて殺してしまいます。
これで徹底交戦の構えをとった極山会は、丸神会と戦うしかなくなり、次作日本統一23では抗争へと発展する事になります。
「日本統一22」登場人物
氷室 蓮司
【侠和会】若頭
日本統一シリーズの主人公。親友の田村と共に極道入りし、川谷の下で日本統一を目指します。
頭が切れる策士タイプで、仲間内には優しく争いを好まない。ただし敵や気に食わない事にはキレやすく暴力的になる一面もあります。
氷室がキレた時は、田村以外だれも止められません。
田村 悠人
【侠和会】若頭補佐
日本統一シリーズのもうひとりの主人公。氷室を慕い、共に日本統一を目指しています。川谷の事も尊敬していますが、どちらかといえば全ては氷室のため。
喧嘩っ早く単純な思考回路にみえるが察しが良いし、仲間思いで忠義にも厚い人物。氷室とは逆に芯は落ち着いており、氷室がうろたえたり、キレた時は全力で支えます。
川谷 雄一
【侠和会】会長
氷室と田村の命を救い、極道入りさせた張本人。自身の力だけでなく人を見る目もあり、人情味もある根っからの親分肌。
若頭という身分だったが、工藤の引退により三代目会長になります。早くから氷室の実力を見抜いており、自分の側近とすることで力をつけます。
実力主義の傾向があり、年功序列などは無視する傾向にあり、その事で内部からの反感も買ってしまいがち。
中島 勇気
【侠和会】中島組組長
氷室や田村の指示に従う、いわゆる氷室一派の一員。普段は軽快で冗談も言うような気さくな性格ですが、氷室の敵や組の敵に対してはかなり無愛想な人物。
頭の回転はそこまでよくないようですが、空気は読めるタイプ。
大成 虎雄
【侠和会】川谷組幹部
田村にべったりくっついている武闘派の男で通称「トラ」。スタンドプレイをするようなことはありませんが、かなりの武闘派で頭の方は空っぽ。
仲間内での人情話には弱く、女の子にも弱い性格。
川上 章介
【侠和会】山崎組若頭補佐
氷室や田村に学生時代から連れそう古参の子分。兄貴分の2人には非常に従順で、地位や名声には興味がなく、氷室や田村のためなら何でもする覚悟を持っています。
本作で刑期を勤め出所して、心機一転これからも二人のために邁進すると誓う縁の下の力持ち。
坂口 丈治
【侠和会】山崎組若頭補佐
川谷の実子で、現在は氷室の下で修行中の身。当初はただの暴れん坊でしたが、極道入りして男を磨き、今では聞き分けも良い若手有力株。
父譲りの度胸の良さを持ち、物怖じすることは殆どない様子。氷室からは山崎組の跡目にと考えられており、奮闘中。
馬場 伊左雄
【侠和会】舎弟頭
馬場は三代目体制のころはNo3の位置にあり、三代目体制においては、年功序列でいえば若頭(No2)になる予定でした。
しかし、川谷の若手育成計画により、舎弟頭の地位に落ちてしまいます。
野心家で単純そうに見えますが、実は懐の深いところもあり、1世代前の極道を地でいく男といった印象です。
木島 一茂
【侠和会】若頭補佐
当初は氷室や田村にとっては兄貴分の位置にいましたが、すっかり追い抜かれてしまい焦りを感じている人物。
根は実直であるものの、周りに流されやすく、いざという時の判断力に多少難があります。
三代目新体制の煽りで、立場が落ちてしまい、妥当川谷と考える元工藤組の連中に拐かされてしまいます。
瀧島 彪雄
【丸神連合】初代会長
元水神会の会長で、丸神連合の初代会長。丸神連合にとっては神の如き存在でしたが、高齢のため三田 を跡目として引退します。隠居の身ですが、影響力は残っている様子。
氷室の父である初代藤代組の組長とは兄弟分の間柄で命を救われた仲。
三田 太源
【丸神連合】ニ代目会長
瀧島の後をつぎ、丸神連合の二代目会長となった人物。元々は丸内組系の極道であり、鶴見は当初嫌っていました。
初代の瀧島曰く「良い男」であり、思慮深い一方、決断力もある様子。時には冷徹とも思える判断も迷わず実行できる人物です。
沖田 学
【丸神連合】幹事長
丸神連合の発足には異を唱えていましたが、秋本の説得により考えを改めた人物。元水神会系でしたが、三田が二代目となることにも不満を感じていない様子。
上への忠義には厚い一方で、それ以外の者には高圧的な態度をとりやすい印象。会のためなら身を粉にして働くタイプです。
鶴見 憲吾
【丸神連合】若頭補佐
元水神会系列の極道で、丸内系の三田がニ代目となることには納得していませんでしたが、現在は納得し、丸神連合のために動いています。
喧嘩っ早いが思考も鋭く、田村と氷室を足して2で割ったような人物で、かなりの武闘派です。
若宮 猛
【丸神連合】丸神連合局長
日本統一1から登場している関東の極道。当時は性格の悪いイヤな人間でしたが、心変わりして今では度胸も人情もある立派な男。
秋本不在の間、三田組を支えており、氷室とも兄弟分の間柄です。
奈村 志郎
【丸神連合】幹部(名古屋)
名古屋を管轄に持つ丸神会の幹部。名古屋は侠和会の侵入を許しており、現状に全く納得言っていません。
しかし丸神連合は「今は侠和会と戦うべきではない」というスタンスをとっており、会の考えに怒りすら感じています。
豊中
【丸神連合】豊中組組長
東北に居を構える丸神連合系列の豊中組組長。部下思いではあるものの、短気でプライドが高く、自制心が低い人物。過去に工藤組系列の財前組と揉め、沖田の顔を立ててやむなく、和解した過去があります(日本統一15を参照)
最後は丸神会を無視して極山会と交戦しようとするも、田村に暗殺されてしまいます。
高田【NEW】
【丸神連合系列】豊中組幹部
青森で極山会の極道と揉め事を起こしてしまった張本人。豊中組VS極山会の流れが強くなるにつれ自責の念にかられますが、豊中に徹底抗戦するように指示されており、言うことを聞いています。
しかし極山会系列進友会の構成員から仇討ちされて、結局は殺されてしまいます。
松永 清吉【NEW】
【極山会】会長
極山会を統べる会長ですが既にかなり高齢。丸神会初代会長の滝島とは兄弟分の仲である様子。
豊中組との抗争については慎重に考えていましたが、植木ほど穏健派ではなく、本作の最後では徹底交戦の構えを見せます。
平川 進
【極山会】極山会幹部 進友会会長
極山会の中でも指折りの武闘派で、鶴見や田村と似たタイプ。豊中組との抗争については最初から徹底抗戦すべきと考えていました。
好戦的ですが無鉄砲でもなく、むしろ自制心はあり、テキ屋系の極道というものに誇りを持っています。
植木 尚人
【極山会】極山会幹部 植木組組長
植木は「日本統一4」の刑務所内のエピソードで氷室と兄弟分の契を交わした仲。極山会の中では穏健派の立場をとっており、豊中組との抗争については事を荒立てるべきではないと考えています。
平川とは意見が会いませんが、仲が悪いというわけではなく、単純に極道としての性格が違うだけの様子。
渡部 圭太
【元侠和会】元本部長
工藤組系列の極道で、工藤にとっての腹心でした。出世欲が強く、ライバルである川谷のことをよく思っていません。
工藤は渡部にあまり相談せずに引退、工藤組を解体してしまったために、出世街道から外れてしまいます。
カタギになってまっとうに生きようとしますが、倉本や部下の誘惑にまけて、打倒川谷をかかげ暗躍します。
倉本 忠司
【一般人】倉本建設社長
倉本建設という会社の社長ですが、工藤組との癒着が強い会社だったようです。
工藤組が解散してしまったことで、極道とのパイプが無くなった事に不満を感じており、渡部を極道に復帰させようとしています。
金と保身の事しか考えていない業の深い人物ですが、なにかと金の力で強引に解決しようとします。
林
【元侠和会】元工藤組組員
工藤組が解散となってしまったことに納得がいかない、渡部の子分。
「工藤や渡部の引退は、川谷や氷室の陰謀」と考えており、渡部に再起をうながします。
渡部のことを真に考えているかは謎が多いですが、少なくとも氷室のことはよく想っていないようです。
まとめ
ポイント
- 青森で極山会と丸神会が抗争に発展
- 渡部が川谷を倒すため、木島を取り込む
- 川谷と氷室は極山会を罠にハメている
侠和会は極山会の後ろ盾になっているようで、実は弱体化を狙っています。氷室が本作の最後で丸神会の幹部を暗殺したのも極山会と丸神会が揉めるように仕向けた裏工作です。
氷室や田村の暗躍の甲斐もあり、次作日本統一23では極山会が分裂の道を進み、そのスキをねらって今後は北海道と沖縄のテキ屋を吸収すべく動き出します。
一方で渡部率いる元工藤組は着々と力をつけて計画を練っていき、木島はどんどんと泥沼に沈んでいく様子が描かれていきます。
次回のエピソードを詳しく知りたい方は「【日本統一23】ネタバレ結末! 東北抗争に決着!沖縄と北海道も併合」をご覧ください。